今回は、アルフォンス・ミュシャからインスピレーションを得た
フラワーアレンジメントの実践編をご紹介します。

前回のブログでミュシャの生涯と芸術スタイルについて学びましたが、
今回はその知識を実際のフラワーアレンジメントに活かしていきます。

通常、ミュシャは体験レッスンになりますが、こちらの生徒さんは体験レッスンがない頃にすでに、
ボッティチェリで体験していただいていたので、

特別にミュシャがコースに入っています。

また、コース3回目と6回目はご自身でお花と器を選んでいただきます。
この回は、ご自身で器とお花を選んでいただきました。

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1、ミュシャの説明とインスピレーション

2、花と器選び

3、デザイン考案

4、フラワーアレンジメントの作成

5、私の講評

6、ご自身の作品説明

7、写真撮影

8、ラッピング

9、Tea Time

10、補足

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1、ミュシャの説明とインスピレーション

前回のブログ内容をお伝えして、
「へぇー」とか「そうなの?」など楽しく学びます。

難しい内容ではなく、私たち大人女性が興味を持って
共感できるような事柄を選んでいます。

ミュシャの説明が終わると、

改めて「JOB」を見て、印象とインスピレーションを伺います。

曲線の魔術師」、やはり、これは私と同じです。

2、花と器選び

絵画のコースの3回目と6回目以外では予め決まっているのですが、
今回はお花と器も選んでいただきます。

テーマが「くねくね曲線」となったので、
ちょうどそのような器がありました。

花材も流れが出るものを多く選ばれました。
バラを3本と2本で色ごとに分けたのは、
大きさと色のバランスを合わせるためだそうです。
素敵にアールヌーボーを思わせる材料が揃いました。

貴子先生(私のコンサルでフリー素材)が
前回、このお花をご自身で選んでいただく作業をすると、
さすがのコンサルで金額表を手にしてコスパを考えて選び出すと、
上限金額に追いつきませんでした。

それでも、素敵な作品になったのはさすがです。

だから今回は金額を見ないでお選びいただいてみました。
すると、コストがほぼピッタリ!嬉しい!

3、デザイン考案

万年筆と色鉛筆をご用意しております。

字もそうですが、絵を描くこと自体、
最近ではあまりしないですよね。
しかも万年筆。
これは万年筆でなくても良いのですが、
私がデザインするときにこの道具を使って書きます。

細い曲線や少し強くしたいところも書けるので、
綺麗に見えると思います。

最近ではAIが書いてくれそうですが、
ここでは自分の手で楽しんでみましょう。

4、フラワーアレンジメントの作成

ここまで来て、いよいよフラワーアレンジメントの作成です。

単発レッスンのBouquet of Loveではここから始まるわけですので、
絵画からインスピレーションを受けてフラワーデザインするこのコースが上級者さん向けなのはお分かりいただけると思います。

私がデザインしたアレンジメントはこちら。


曲線を表現しながら、フランスらしさを出したかったのです。

なぜ、これがフランスらしいか。

まずはカラーが自然でありながら刺激的に見える色合いにしました。
一番は、下に貼り付けてあるクジャクヒバ。
これは糸巻きワイヤーで花瓶に巻き付けてあります。

フランスでは税金が高いのですが、
生活必需品の税金は低く設定されています。

日本では食品が8%ですね。

フランスでは、お花が生活必需品になっています。
他に、映画や芸術スポーツイベントチケットも対象。
さすが芸術の都

ところが、お花を入れる器には軽減税率が適用されません。

そこで、フランス人は器に葉を張るなどの工夫をして
同じ器を新しいイメージで再利用します。

時には、ペットボトルに細工をして使用したりもします。
軽いし、良いですよね。

貴子先生の作品。

もう毎回ですが、まるでミュシャ。
本当に美しくて、今までに見たことがないデザインです。

5、私の講評

改めて、講評を求められました。

「お花選びからやっていただいて、
今回は本当に私が何もお手伝いしていません。
それなのに、すごい芸術作品ができました。
ミュシャって曲線魔術師と言われているのです。
また、他の画家同様に浮世絵にも影響されて
四角い枠の中にデザインされています。
こちらの貴子先生の作品も
正にその四角に入るような
ミュシャそのもののアレンジを作っていただけました。素敵です。」

6、ご自身の作品説明

 

「本日のアレンジは180度展開。
イメージは髪の流れと煙。
エアプランツのスパニッシュモスで
ふわふぁのファーっとした感じが煙をイメージしたかったので
こうしました。
最初に紫のカラーでラインを作りました。
それが髪の毛の動きを真ん中から作って行きました。
割と茎が丈夫な花材にカラーのラインを支えてもらって
下の方を華やかにしています。
フランネルフラワーはまっすぐ立たない花なので
飛び立たせて強調しました。
アイビーは花器に巻きつけ
そこにもエアープランツを沢山垂らしてデザインしました。」

7、写真撮影

こちらのアトリエは窓が多くあるので、
割と自然光で撮影できます。
基本、スタジオの照明は落とします。
特注の背景ボードなどもご用意していますので、
その時によって良い方法を考えます。
今回は、白い壁を背景。
背景ボードはテーブルに置いてその上で撮影。
貴子先生はなんでもプロフェッショナルで、
もちろん撮影もプロ並み。

スマホでの撮影はFoodieというアプリを使って撮影されています。
Foodieは元々レストランなのでお食事を撮影するアプリで、
お食事の邪魔にならないように
シャッター音が抑えられているのも気配りですね。
お試しください。

私は一眼レフで撮影しますが、
少しスマホでの撮影方法も習っています。
また、来月はスマホでのお花の撮影のレッスンに伺うので、
そちらもマスターして皆様に伝授したいと思います。
私も、いつかそんな撮影のレッスンが
できるようになりたいと思っています。

8、ラッピング

ラッピングすることで、グッとプロ感が出ます。
このままギフトにするのもOK

16:00ー18:00のヤマト運輸の集荷に間に合えば、
当日出荷も可能。
間に合わなければ翌日出荷となります。
(箱代・送料は別途必要)

ラッピングは第一にお花を守る。

注意事項はセロファンを美しく保つこと。
クシャクシャにならないよう堤ます。
ポイントは器にピッタリとくっつけて包むことです。

9、Tea Time

ここまで集中して作っていただくとお腹も空きます。
ゆっくりと作品を見ながらTea Timeをお楽しみください。

私と貴子先生の場合は、
ここからが入れ替わって貴子先生のコンサルを受けます。
ありがたいです。
今月もありがとうございました!

10、補足

 

ここまではパリを夢見るようなミュシャの一番華やかだった
ベルエポック」の時代。

実は、この後もミュシャのすごい人生があります。
ミュシャは元々、敬虔なキリスト教信者で母国愛が強い

デザイナーとして認められる前から宗教画や歴史画も描いていました。
パリにいた頃、アメリカから招待されて講演などをするようになり、
兼ねてから思い描いていた

スラブ叙事詩」の制作のために資金確保をしていました。
そのうちにその計画に協力するパトロンに出会ったのです。

すると、パリからチェコに戻って
祖国愛に満ちて政府のために
無償で紙幣や国章、警察官制服のデザインなども行いました。

16年の歳月をかけ、スラブ民族の壮大な物語

巨大な(大きなものは610cm×810cm)
油彩画にしてスラブ叙事詩を制作。
20点の作品はプラハ市に寄贈されています。

 

しかし、ミュシャの活動はチェコ国民の心を刺激すると考えた
ナチスドイツに、ミュシャは牢獄に入れられてしまいました。

しばらくして解放されましたが、その時の心身ともに受けた
辛い仕打ちのために病気になり、78歳で亡くなりました。

いかがですか?
1人の偉大な芸術家の人生。
思いが作品への
影響を考えると
感慨深いですね。
また、次回絵画のお話をできる時が
楽しみです!

 

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