1. お正月に松を飾る理由

  2. 松を飾る風習の始まり

  3. 松の象徴する意味と文化的背景

  4. 実家での思い出と松との関わり

  5. 世界と日本の松について

  6. 市場で見かける松の種類と特徴

  7. 松脂についてと取り扱いの注意

  8. 松脂が手についたときの対処法

     


昨日は、実家に行ってきました。
お隣の造園や実家の松が気になったので
本日は松について書きます。

1. お正月に松を飾る理由

お正月に松を飾るのは、
新しい年の神様「年神様」をお迎えするための準備なんです。

松は一年中緑の葉をつけていることから、
「長生き」や「元気でいること」の象徴とされています。

それに、松はとっても生命力が強くて、
昔から神様が宿る特別な木と考えられてきました。

門松を飾るのは、
松を目印に年神様が
迷わずにお家に来られるようにするためなんですよ。

松を飾ることで、
「家族みんなが健康で幸せに過ごせますように」とか、
「この家がこれからも栄えますように」
という願いが込められています。


2. 松を飾る風習の始まり

松を飾る風習は、
平安時代にはもう始まっていたと言われています。

その頃は宮中や貴族の家で、
松を庭に植えたり飾ったりして、
神様をお迎えする準備をしていました。

今のような「門松」の形になったのは、
室町時代ごろからなんだとか。

そこから少しずつ一般の人たちにも広がっていきました。

松って、見た目も立派で、
なんだかお正月にぴったりな感じがしますよね!


3. 松の象徴する意味と文化的背景

松は、日本だけでなく中国でも長寿や繁栐を象徴する木とされ、
これが日本の文化に影響を与えました。

中国では松を「長寿の木」として尊び、
日本ではそれをアレンジして
「家族の健康」や「家庭の繁栄」
を祈る象徴として発展しました。

また、松の姿形や耐久性のある
木材としての特徴が、

古来の日本人にとって
特別な存在として映ったのかもしれません。

現在の門松には、
竹や稲穂などが加えられることで、
松の生命力に竹の成長力を重ねた
強い意味が込められています。

これらが合わさった門松は、
単なる飾りではなく、
新しい一年の祈りを込めた伝統文化そのものなのです。

4. 実家での思い出と松との関わり

 時々、ここでも書きますが
私の実家の父は農業高校出身で、
同級生が大きな造園会社の息子さんで

父が結婚すると
その造園会社の農園の中にポツンと
土地を譲っていただいたんですって。

だから、私はすごい環境で育っていました。

東京の立川市とは思えないですよ。

いつでも、バーベキューができるよう
ブロックが積まれていて
「ちょっと裏で魚焼いてきて!」 なんて、
日常でした。

蛇は出るし、
うずらが走っているし
夏の夜に見当もつけずに
網を振り回していると
網の中にカブトムシやクワガタが 入っています。

毛虫も多くて よく、かぶれていました。
うっそうとしていたので
時には自殺未遂があったり
不良がシンナーを吸っていたりと
なかなか、サバイバルでした。

でも最近はすっかり整備されて
あまり怖いところではありません。

昨日も実家へ行って 犬の散歩に行きました。
この時期になると、
実家の(実家と農園の境は 作られていません。実家の土地は狭いです)
庭にある松や千両を切って
試作を作ったりします。

お散歩しながら
隣の叔父ちゃんの畑には
どんな松があるかしら? と見ていたら、
種類が沢山ありとても気になりました。


5. 世界と日本の松について

世界の松の種類

松(Pinus)は世界中で約120~130種が確認されています。特に北半球の温帯から亜寒帯地域に広がり、乾燥地や山岳地帯でも育つことができる生命力の強い木です。代表的な世界の松には以下のような種類があります。

  • ヨーロッパクロマツ(Pinus nigra): 地中海地域原産で、強い乾燥にも耐える種類。

  • モンテレーマツ(Pinus radiata): カリフォルニア原産で、成長が早く植林によく使われる。

  • スコッチパイン(Pinus sylvestris): ヨーロッパ北部に広がり、青い葉が特徴的。

  • ロッジポールパイン(Pinus contorta): 北アメリカの山岳地帯でよく見られる松。

日本の松の種類

日本には約10種の松が自生しています。代表的なものを挙げると:

  1. アカマツ

    里山や山地で見られ、赤い幹が特徴。柔らかい葉が特徴で「男松」とも呼ばれる。

  2. クロマツ

    海岸沿いに多く、潮風に強い。防風林としても使われる「女松」。

  3. ゴヨウマツ

    高山地帯で自生し、葉が五本束になっているのが特徴。盆栽で特に人気。

  4. ハイマツ

    高山帯に自生し、地面を這うように成長する松。

  5. リュウキュウマツ

    南西諸島に分布する松で、亜熱帯の気候に適応。

松の種類ごとに育つ環境が異なり、日本の多様な気候に適応しています。


6. 市場で見かける松の種類と特徴

市場で手に入る松の種類には、以下のようなものがあります。それぞれ独特の魅力と用途があります。

  • からげ松: 枝を整えやすく、庭木やお正月飾りに便利。

  • 宮島五葉松: 広島・宮島産の高級五葉松。盆栽用として人気。

  • 五葉松: 庭園や盆栽で使われ、葉の美しさが特徴。

  • 荒神松: 樹形が力強く、庭木や正月飾り向け。

  • 三光松: 葉の先が白く輝く美しい松。珍しい品種。

  • 蛇の目松: 枝が蛇の目模様に広がる形が特徴で、観賞価値が高い。

  • 若松: 若い松を指し、お正月飾りの定番。

  • 寿松: 美しい形状が縁起物として人気。

  • 大王松: 葉が非常に長く、力強い樹形で広い庭向け。

これらの松は見た目の美しさや用途に応じて選ばれ、
正月飾りを彩ります。


7. 松脂についてと取り扱いの注意

松を触るときに注意が必要なのが松脂(マツヤニ)です。

松脂は粘着性が高く、特に洋服につくとなかなか取れません。
松を扱うときは手袋を使うか、
作業後に手をしっかり洗うことをお勧めします。


8. 松脂が手についたときの対処法

もし松脂が手についた場合は、除菌ジェルを使うと簡単に落とせます

手順:

  1. 松脂がついた部分に除菌ジェルを塗ります。

  2. 数分なじませ、脂が溶けたらペーパータオルで拭き取ります。

  3. 最後に石けんと水でしっかり洗えば完了です。

松脂を扱う場面では、除菌ジェルを常備しておくと便利ですよ。

なぜ、除菌ジェルで落ちるのか?

 

  1. 松脂や杉の脂の性質

    • 松脂(樹脂)は樹木から分泌される粘着性の高い油性の物質です。

    • 化学的には、テレピン油やロジン(松脂の主成分)などの油溶性化合物を多く含みます。

    • 油溶性の物質は、水だけでは分解したり溶けたりしにくいため、水洗いでは簡単に落ちません。

  2. 除菌ジェルの成分

    • 除菌ジェルには、アルコール(エタノールやイソプロパノール)が高濃度で含まれています。

    • アルコールは、脂質や油脂を溶かす力を持つ溶媒の一種です。これは、アルコール分子が親油性(油と馴染む性質)と親水性(水と馴染む性質)の両方を持つためです。

    • 松脂に含まれる油溶性の成分は、アルコールと混ざりやすいため、除菌ジェルを塗り込むことで脂が分解・溶解され、落ちやすくなります。

  3. 塗り込むことでの効果

    • 除菌ジェルを手に塗り込むと、松脂がアルコールに溶け出し、脂が分解されます。

    • その後、布やペーパータオルで拭き取ったり、石けんや洗剤で手を洗うと、溶けた脂が簡単に取り除けます。

なぜ石けんだけでは落としにくいのか?

  • 石けんも油汚れを落とす力はありますが、松脂のような高粘度の油性物質はアルコールの方が溶解力が強いため、除菌ジェルの方が効果的です。

  • 特に、樹脂の粘着性が高い場合は、石けんだけだと完全に落としきれないことが多いです。

 


まとめ

市場はもう、松で溢れています。
クリスマスのものと 混ざってすごい荷物の量です。

仲卸は、レイアウトを変えて
毎日、戦闘体制です。

私もそろそろと
お正月レッスンの資材など 集め出しています。

松は日本の文化や風景に欠かせない植物です。
その象徴的な意味や種類の豊富さ、
そして取り扱いの注意点を知ることで、
松との関わりがより楽しくなります。

今年のお正月は、松の魅力を
じっくり味わいながら新しい年を迎えましょう!

お正月レッスンのご参加もお待ちしております!

・・・・・・・・・