-
はじめに
-
ブルーに染める手法の紹介
-
吸水染色
-
スプレー染色
-
ブルーに染めた花材の購入
-
-
鉢植えの胡蝶蘭の着色方法
-
吸水染色(茎への注入法)
-
スプレー着色
-
染色済みの胡蝶蘭の購入
-
-
染め花のメリットとデメリット
-
メリット
-
デメリット
-
-
レインボーローズの魅力と特徴
-
レインボーローズの作り方
-
レインボーローズの魅力
-
レインボーローズのデメリット
-
-
会社からのご注文と染め花のアレンジについて
-
まとめ
1. はじめに
会社の既婚者である社員さんの配偶者への
バースデーフラワーのご注文を長い間いただいております。
メッセージ付きでとても素敵なお心遣いですよね。
リストをいただいているのですが、
奥様の好きな色も記載されていて
そのお好みに合わせてお花を作ります。
今回はブルーがお好きな方へのお花。
ブルーのお花といえば、
デルフィニューム・ブルースター ぐらいでしょうか?
でも、染めというお花があります。
今回は染めのカーネーションを仕入れました。
そこで、染め花についてお話しします。
2. ブルーに染める手法の紹介
ブルーの花を作るために
使用される染め技術はいくつかあります。
代表的な方法です。
吸水染色
吸水染色は、白い花を染色液に浸すことで色を吸い上げ、
花全体が染まる方法です。
カーネーションやバラなど、
茎が太くて吸水力のある花によく使われます。
-
染色液の作り方:水に食用色素や花用の染色液を溶かし、濃いブルーに調整します。花専用の染色液は、ホームセンターや花材専門店で購入できます。
-
手順:花を新鮮な状態にしてから、茎を斜めにカットし、染色液に浸します。約24時間程度で色がつきますが、濃さによって時間を調整してください。
スプレー染色
スプレー染色は、花専用の染料スプレーを使って
表面を染める方法です。
吸水染色よりも短時間で手軽に行えますが、
染料が表面にのみ付着するため、
自然な見た目を保つには技術が必要です。
ブルーに染めた花材の購入
すぐにブルーの花を使いたい場合や、
自分で染める時間がない場合には、
ブルーに染めた花材を購入するのもおすすめです。
特に花屋やネットショップで、
染め上がった花を販売しているところもあります。
手作業で染めるよりも安定した色合いで手に入れることができます。
3. 鉢植えの胡蝶蘭の着色方法
鉢植えの胡蝶蘭に色をつける方法もあります。
特にブルーなどの自然には見られない
色合いを取り入れたいときに利用されます。
吸水染色(茎への注入法)
鉢植えの胡蝶蘭に色をつける場合、茎に染料を直接注入する「茎への注入法」がよく使われます。これは、胡蝶蘭の根や茎を通して染料を吸い上げ、花びらに色をつける方法です。自然な色合いを出すことができ、主にブルーなどの着色で使用されます。
手順:
-
染料の準備:専用の花用染料を水で希釈して、注入用の染料を作ります。通常の食用着色料も使用できますが、植物への負担を軽減するため、花用染料の使用が推奨されます。
-
注入:胡蝶蘭の茎にごく小さな穴を開け、染料をゆっくりと注入します。このとき、染料が急に広がらないように注意深く行います。
-
吸収:染料が根から吸収され、花びらに色が入るまでには数日から数週間かかります。
この方法は、根を傷つけず、胡蝶蘭本来の生育に影響が少ない点が特徴です。
スプレー着色
スプレー着色は、
胡蝶蘭の表面に専用の染料スプレーを使って色をつける方法です。この方法では、胡蝶蘭本来の生育には影響しませんが、
表面的な色づけになるため、
色合いが自然な見た目にはならない場合があります。
短期間で色をつけたい場合に向いています。
手順:
-
スプレーの準備:専用の花用染料スプレーを用意し、できるだけ薄く均一に吹き付けます。
-
乾燥:吹き付け後は乾燥させ、色ムラが出ないように気をつけます。
染色済みの胡蝶蘭の購入
胡蝶蘭は、販売時に染色済みのものも多く流通しています。ブルーやパープルなど、自然ではあまり見られない色合いの胡蝶蘭が欲しい場合、染色済みのものを購入するのがもっとも簡単で、色の安定感もある方法です。
注意点
-
植物の負担:胡蝶蘭はデリケートな植物のため、染色によってダメージを受ける可能性があります。特に茎への注入法では、花がしおれるリスクもあるため慎重に行う必要があります。
-
色の持続性:染色した胡蝶蘭の花が咲き終わり、次の花が咲くときには、着色が抜けて元の白い花になることが多いです。したがって、着色は一時的なものと考え、長期間の色持ちは期待しないほうが良いでしょう。
4. 染め花のメリットとデメリット
染め花を使うメリットとデメリットを以下にまとめました。
メリット
-
色のバリエーションが増える:自然界には存在しない色や、季節に関わらず特定の色を取り入れたいときに便利です。例えば、ブルーやブラックなどの珍しい色をアレンジに加えることで、デザインの幅が広がります。
-
テーマに合わせたアレンジが可能:特定のテーマやイベントに合わせて花の色を統一することで、オリジナルで魅力的なデザインが作れます。
-
スタイルの統一感を高める:シャビー&エレガントなど、特定のスタイルに合わせた配色が求められる場合に、染め花を活用することで空間に統一感を持たせられます。染色は特に、淡いブルーやグレーといったエレガントなトーンを表現したいときに役立ちます。
-
季節を問わず使える:季節に左右されない色を選べるため、1年を通して好きなカラーを取り入れられます。特にブルーやパステルカラーなど、季節ごとに手に入りにくい色味が必要な場合に役立ちます。
デメリット
-
自然な見た目が失われることがある:染色すると、自然な花の風合いがやや人工的に見えることがあります。特に、スプレー染色の場合は表面に染料が乗るため、元の質感が変わることも。
-
花の寿命が短くなる可能性:染色による影響で、花が吸収する水分量が減ることがあり、花が早くしおれてしまうことがあります。染料によっては花の寿命が短くなるため、長期間の展示には不向きな場合があります。
-
色移りのリスク:吸水染色の場合、花瓶の水に色が溶け出して他の花や容器に色移りすることがあります。ガラスや白い容器を使うときは、色移りに注意が必要です。
-
手間がかかる:自分で染色する場合、色の濃さや均一さを調整するために時間と手間がかかります。また、花によって染まりやすさが異なるため、均一な仕上がりを求める場合は技術が必要です。
-
香りや品質に影響することがある:染色によって、元々の香りが弱まることや、花の質感が少し変わることがあります。特に天然の香りが重要なアレンジには、染め花は不向きかもしれません。
5. レインボーローズの魅力と特徴
レインボーローズ(Rainbow Rose)は、
花びらが虹のように多彩な色で染められたバラで、
非常にユニークで目を引く花の一種です。
自然界には存在しない色合いを持つため、
特別な技術を使って人工的に作られています。
レインボーローズの作り方
レインボーローズは、白いバラを使用して
特殊な染色技術で作られます。花びらを複数の色に分けて染めるため、一本のバラに異なる色の花びらが混ざり合い、虹のような見た目になります。この染色は「分割吸水法」と呼ばれる方法で行われます。
-
分割吸水法
茎を何本かに分けて、それぞれ異なる色の染色液に浸すことで、花びらに色がついていきます。例えば、茎を青・黄・赤の3つの染色液に分けて浸すと、青、黄、赤がバラの花びらに染み渡り、虹色のような見た目が出来上がります。染色が全体に行き渡るまでに時間がかかりますが、じっくりと染色することで色鮮やかなレインボーローズが完成します。 -
吸水の調整
各色を均一に分けるため、染色液の濃さや茎のカットの深さなど、細かい調整が必要です。このプロセスは手作業で行われるため、レインボーローズは一つ一つ異なる色合いになります。
レインボーローズの魅力
-
ユニークな色合い:自然界には存在しない多彩な色合いが特徴で、一見して特別感があり、視覚的に非常に魅力的です。虹色のグラデーションは特にカラフルで、華やかな印象を与えます。
-
ギフトやイベントに最適:その美しさと特異性から、レインボーローズはプレゼントとして人気があり、誕生日や結婚式、記念日など、特別なイベントに喜ばれます。「虹色」という特別なカラーは、幸福や希望の象徴としても捉えられ、ギフトに適しています。
-
アレンジのアクセントに:レインボーローズは他の花と組み合わせることで、アレンジにインパクトを加えたり、デザインの中心として引き立てることができます。特にモノトーンの花束やシンプルなアレンジに加えると、バランスよく目を引くアクセントになります。
レインボーローズのデメリット
-
寿命が短くなりがち:染色プロセスが花に負担をかけるため、通常のバラよりも寿命が短くなることがあります。また、水を吸い上げる際に染料を吸収するため、花自体の生命力が少し低下することが考えられます。
-
自然な香りが減少する場合も:染色プロセスによりバラ本来の香りが弱まることがあり、香りも重視する方には不向きかもしれません。
-
価格が高い:手作業で染色されるため、通常のバラよりも高価です。染色には技術が必要であるため、価格が高く設定されていることが多いです。