1. はじめに

  2. カレンダーの歴史とその役割

  3. 日本とカレンダーの関わり

  4. 近年のペーパーレス化と企業のカレンダー廃止

  5. オルエローズ・カレンダーと私の想い

  6. 手に取るカレンダーとデジタル化の価値

  7. おわりに


1. はじめに

年末が近づくと、多くの方が
新しいカレンダーを手に入れる準備を始めます。

毎年、カレンダーは新しい年を迎える
準備の一環として身近な存在です。

しかし、昨今ではデジタルツールの普及に伴い、
紙のカレンダーを手に取る機会が減りつつあります。
それでも、長年続いてきたカレンダーの文化には、
紙ならではの魅力や楽しみがあり、
生活の節目を感じさせるアイテムです。

この記事では、カレンダーの長い歴史、
日本におけるカレンダーの発展、
最近のペーパーレス化や企業のカレンダー廃止の背景、
そして私が続けている
「オルエローズ・カレンダー」についての
想いをお話ししたいと思います。


2. カレンダーの歴史とその役割

カレンダーの起源はとても古く、
紀元前100年ごろにまで遡ることができます。

当時、ローマの将軍カエサルはエジプトを訪れ、
女王クレオパトラと出会ったことで「ユリウス暦」
という太陽暦を採用しました。

太陽暦は太陽の動きを基準に1年を365日とし、
4年ごとにうるう年を設けるシステムで、
農業や季節ごとの生活に合わせる目的で作られました。

しかし、ユリウス暦では徐々に季節とのズレが発生する問題があり、
長い期間を経ると
春分の日が徐々に変わっていってしまう欠点がありました。

1582年には、ローマ法王グレゴリウス13世によって
「グレゴリオ暦」が導入され、
ユリウス暦の誤差を修正する形で、
さらに精密な1年を設定しました。

グレゴリオ暦は、現在私たちが日常で使っている
カレンダーの基礎となっており、
春分が安定して同じ時期に訪れるように設計されています。

実際、このグレゴリオ暦が導入されてから400年以上経った今も、
日付や季節が大きくズレることなく使われ続けていることからも、
その精度の高さがわかります。

カレンダーはもともと、
天体観測をもとに作られました。
毎年同じ日付や時間に同じ星や太陽が観測できることから、

自然のサイクルに沿って一年が形成されました。

太陽や月の動きを基準にして作られたカレンダーは、
人々の生活リズムや農業のサイクルにも大きな影響を与え、
さらに宗教や文化、社会制度と結びついて、
世界中で独自のカレンダーが発展していきました。


3. 日本とカレンダーの関わり

日本に暦が伝わったのは6世紀頃とされています。
当時、百済から「元嘉暦」という中国の太陰太陽暦が伝来し、
日本でも初めて一年を通して日付を記録し、
季節の変化に対応できるようになりました。

太陰太陽暦は、月の満ち欠けを基準にした「太陰暦」をベースにしていましたが、
季節と合わなくなる欠点があり、
そのため「閏月」を追加して調整する方式がとられていました。
閏月を入れることで、季節に沿った正確な一年を表現することができました。

その後も日本では、中国の唐時代の
「儀鳳暦」や宋の「宣明暦」など、

各時代の中国の暦が使用されていました。

特に「宣明暦」は862年から1684年までの
823年間という非常に長い期間にわたって使われており、
江戸時代初期まで
日本人の生活の基本を支えていました。

これにより、日本の文化や季節行事も長く
この暦に基づいて行われました。

江戸時代後期になると、
日本では天文学や独自の暦学が発展し、
独自の暦法を用いた「天保暦」が登場しました。
天保暦も太陰太陽暦であり、

季節や農業に合うように設計されていましたが、
明治維新を経て日本は西洋化の流れに乗り、
1872年(明治5年)にグレゴリオ暦を導入しました。

これ以降、日本は西洋式のカレンダーを採用することになり、
現在も毎年2月1日に政府が官報で
公式なカレンダーを発表しています。


4. 近年のペーパーレス化と企業のカレンダー廃止

最近では、デジタル化が進むにつれ、
紙のカレンダーを廃止する企業が増えています。

例えば、ボルボは地球温暖化対策や省資源化の観点から、
2025年分のカレンダー配布を中止すると発表しました。

長年、ボルボのカレンダーを
楽しみにしてきたお客様も多いかと思いますが、
環境問題への配慮からペーパーレス化を進める企業が増えています。

2024年のカレンダーは在庫がある限り
お配りできますと書いてあったので
早速メルカリやAmazonを見ると
ちゃんと売られていました。

みなさん、抜け目ないですね!笑

企業がカレンダーや年賀状の配布を廃止する理由の一つには、
デジタルツールの普及があります。

スマホやPCで日付やスケジュール管理が
簡単にできるようになり、
紙のカレンダーを使う必要がなくなったという人も
多くなってきました。

年賀状の廃止も同様で、SNSやメールといった
デジタルなコミュニケーション手段が一般化したことで、
年始の挨拶もデジタル化する企業が増えています。

こうした流れにより、
カレンダーの役割も変わりつつあります。

かつてはカレンダーは
「日付を記録するツール」であり、
年末には多くの企業が顧客に配布する
「ご挨拶の品」としても重宝されてきました。

しかし、デジタル化や環境保全の視点から、
企業は紙のカレンダーを廃止することが増え、
時代の変化を感じさせます。

フォトグラファーのしげみ先生が手がけるカレンダー

5. オルエローズ・カレンダーと私の想い

実際、オルエローズには貼っていないし
私の自宅にもカレンダーはありません。

そのような時代の中でも、
私は毎年「オルエローズ・カレンダー」を作り続けています。

このカレンダーには名入れをお願いしていますが、
実際のアレンジは私が手掛けたものではありません。

しかし、長年このカレンダーを楽しみにしてくださる
生徒さんやお客様がいらっしゃるので、
毎年作り続けています。

カレンダーを配布することは、
年末のご挨拶として皆さんとのつながりを
大切にする一環です。

毎年、このカレンダーが届くと「いよいよ年末だな」
と感じていただけるようで、

私もその言葉に励まされています。

年々「カレンダーは必要ないかも」と思うこともありますが、
楽しみにしている方々がいらっしゃると、
やはり「今年もお届けしよう」という気持ちになります。

さらに、母もカレンダーを大事にしていて、
オルエローズのカレンダーを
知り合いの方々に配りながら誰に渡したかメモを残しています。

年末には、母がこうして年始の挨拶として
カレンダーを配る姿を見ると、
やはり紙のカレンダーには特別な温もりがあり、
時代が変わっても大切にしたい文化だと感じます。


6. 手に取るカレンダーとデジタル化の価値

デジタル化が進む一方で、
紙のカレンダーが持つ
「手に取る喜び」や「飾る楽しさ」には、
やはりデジタルにはない魅力があります。
スマホやPCは便利で即時性もありますが、
毎日ページをめくり、
日付を目で確認することで、

心が和む瞬間があります。

特に、オルエローズのカレンダーに使われる
お花の写真は、季節や日々の流れを感じさせてくれます。

私にとっても、カレンダーはただの道具ではなく、
お客様や知り合いの方々とつながる
「絆の象徴」としての役割があります。
ちょっと大袈裟ですかね!

年末にカレンダーを手渡ししながら
「また来年もよろしくお願いします」
とご挨拶できるこの瞬間は、
デジタルでは得られない特別なものです。

毎年多くの方々に喜んでいただき、
カレンダーを通じてつながりを深められることは
私にとっても大きな喜びです。


7. おわりに

カレンダーは、ただ日付を表示するだけではなく、
時の流れや季節の移り変わりを感じさせる大切なアイテムです。

デジタルの便利さもありますが、
紙のカレンダーにはそれ以上の温もりや
特別な存在感があります。

年々、カレンダーの役割が変わっていく時代の中で、
オルエローズのカレンダーも
皆さんとのつながりを大切にしていきたいと思っています。

もしオルエローズのカレンダーが欲しい方がいらっしゃいましたら、
ぜひお知らせください。
年末の温かな一冊として
皆さまのお手元に届けられれば幸いです。


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