目次
-
はじめに
-
レッスンの流れ
-
作り方の詳細
-
レッスン後の再挑戦
-
まとめと振り返り
1. はじめに
今回の1Dayレッスンにお越しいただいた方は、
長年生け花を楽しんでこられた方です。
生け花は花そのものの持つ
生命力や自然の美しさを感じながら、
日常生活に彩りを添える素晴らしい存在です。
そんな生花に対する愛情と
深い知識をお持ちの彼女が、
時代やライフスタイルの変化に伴い、
新しいステップとして
フラワーアレンジメントに挑戦してみたいという
思いを持って、
私のアトリエ「オルエローズ」にいらっしゃいました。
生け花の魅力とアレンジメントの違いを感じつつ、
フラワーアレンジメントならではの
楽しさを存分に体験していただければと、
私も心からワクワクしておりました。
生け花の先生のご都合や、
今の住宅事情もあり、
フラワーアレンジメントの方が
現在の暮らしに合っていると感じられたとのこと。
生け花はその一瞬の美しさを楽しむものですが、
フラワーアレンジメントは
花材を長持ちさせながら、
形を保つ技術やデザイン性を
重視するところに違いがあります。
そして、お仕事もお忙しい彼女は
定期的にレッスンに通うのは
難しいとのことでした。
そんな中、ご近所で
単発のレッスンを受けられる教室を
インターネットで探され、
ご自宅から徒歩わずか3分という好立地にある
「オルエローズ」を見つけてくださいました。
アトリエは隠れ家のような雰囲気を大切にしており、
外からは見えない2階に位置し、
看板も出していないスペースです。
それにもかかわらず、
わざわざ私の教室を見つけてくださり、
こうして訪れていただけたことに
感謝の気持ちでいっぱいです。
このようなご縁が繋がることは本当に嬉しく、
特に初めての方が
「ここを選んで良かった」と思っていただけるよう、
心を込めてレッスンを行いたいと思いました。
2. レッスンの流れ
今回のレッスンは、
2回目となるものでした。
1回目のレッスンでは、
7月のテーマ「夏の涼風ブーケ」をお作りいただきました。
フラワーアレンジメント自体は初めてのご経験でしたが、
長年生け花に親しんでこられたため、
お花の扱いにはすぐに慣れていらっしゃいました。
生け花とは異なり、
アレンジメントでは花材の扱い方や量が変わるため、
最初はその違いに驚かれていましたが、
しっかりとご自身の感覚を活かして、
スムーズに作品を完成させました。
特にこの「夏の涼風ブーケ」では、
季節感を大切にしながら、
涼しげな色合いの花材を使っていただきました。
生花と比べると、
アレンジメントに使用する花材の量が多く、
ボリューム感に驚かれていました。
「こんなにたくさんの花材を使うんですね!」
という声が聞かれ、
特にご自宅に飾れるのかどうか、
少し心配されていましたが、
後に「ちゃんと飾ることができました!」
との嬉しい報告をいただき、
私もほっと一安心しました。
今回は「秋霧のモーニンググローリー」
をテーマにしたレッスンです。
このテーマは秋の静寂と爽やかな朝霧をイメージした、
上品で落ち着いたアレンジメントです。
しかし、このデザインはやや難易度が高いため、
今回はまず基本のアレンジメントから
しっかりと作っていただくことにしました。
基本をしっかりと学ぶことで、
その後の自由なアレンジメントにも役立ちますので、
このステップはとても大切です。
選んだデザインは
「ホリゾンタル」
という水平型のアレンジメントです。
このデザインは、360度どの角度から見ても美しく、
テーブルの中央などに飾ると特に映えるものです。
水平のラインを強調しつつ、
全方向に展開することで、
どこから見てもバランスが取れたアレンジメントになります。
これを生徒さんと一緒に作り上げるのは、
私自身も久しぶりの経験で、
とても楽しみでした。
・・・・・・・
生徒さんがアトリエに到着されると、
まず7月に作成した
「夏の涼風ブーケ」
にとても癒されたとお話しくださいました。
暑さのため外出する機会も少なく、
お仕事で忙しい日々が続いていたとのこと。
その中で自宅に飾られた涼しげなブーケが、
彼女の心を穏やかにし、
癒しのひとときを提供してくれたそうです。
しかも、今も元気な花材がいくつか残っているとのことで、
私も驚きました。
丁寧にお手入れしていただいていたことが伝わり、
とても嬉しかったです。
いよいよ、今回の基本形レッスンがスタートしました。
基本形は、
規則的に花を配置するため、
最初は「こんなに規則的に花を挿していくんですね!」
と驚かれていました。
生け花に親しんでいる彼女でしたが、
アレンジメントの構成に慣れるまでは
戸惑いもあった様子。
それでも、お花を一つひとつ丁寧に扱い、
最終的には見事に完成させました。
このような基本型のレッスンを行うのは
私自身も久しぶりでしたが、
生徒さんが少しずつアレンジメントの
構造や技術に慣れていく様子を見て、
私も指導する喜びを再確認しました。
作品が完成した瞬間には、
生徒さんも感激されて
「大きくてゴージャスで、しかもエレガント!」
と喜ばれていました。
こうした瞬間こそが、
私が花の世界に携わる意味を感じる場面です。
3. 作り方の詳細
本日の材料:
-
トルコキキョウ(ラベンダー)
-
バラ(白)
-
バラ(紫)
-
ダスティーミラー
-
ソリダコ
-
レモンリーフ
*基本形を作るため、通常よりも本数を多めにしました。
手順
-
オアシス準備
器から2cmほど飛び出すようにオアシスをカット。面取りをしてから吸水。オアシスは押さずに沈むのを待ちます。セロファンを器に乗せて、ちょうど真ん中にオアシスを乗せ、セロファンと一緒に沈めます。 -
グリーンでアウトラインを取る
アウトラインとは点線のラインのことで、書いてある直線と同じようにグリーンを指していきます。 -
計算式
A = (花器の高さ × 1.5 + 花器の幅) × 1/2
B = A × 1/2
他4本はAとBを結んで点線が描けるように長さを決めます。 -
指す位置
差し口の図を見てその通りにさします。約2cm差し込みます。長すぎるとオアシスの中でぶつかり合い、短すぎると吸水が十分に行えません。
-
フォーカルポイントを入れる
フォーカルポイントはこのアレンジメントの中で一番目立つお花。花を選ぶときはまっすぐで中心となるような花を選びます。FP=約10〜15cm。
-
アウトラインに沿って花を入れていく
アウトラインとFPを結ぶ線に花を入れる。AのラインはFPとアウトラインを結ぶ線に2本入れます。グリーンでオアシスが見えないように隠します。 -
小花を散らす
全体をチェックして完成。