-
令和の米騒動と日常生活の変化
-
花業界への猛暑の影響
-
切花の生産と輸入状況
-
農家の現状と猛暑対策
-
市場への影響
-
花屋と顧客の挑戦
1. 令和の米騒動と日常生活の変化
私たち、いつの間にか色々と大変な生活になっていますよね。
コロナから始まり、円安や燃料の高騰による物価高。
令和の米騒動は、大丈夫でしたか?
私は、特に探すこともなく足りていました。
それでも、いつもロハコで買うのですが、
アプリで検索すると全くお米の掲載がなくて驚いていました。
アマゾンでは倍の金額になっていたり、
わざわざ沖縄からお米を送るとか奔走に騒動でしたね。
でも、先ほど、いつものロハコを見ると掲載されていました。
価格も変わらないようで一安心です。
秋は、そういうことが多いですが、
葉物野菜の価格が上がっているのですね。
猛暑や台風の影響で、秋は大変です。
2. 花業界への猛暑の影響
これ、花も全く一緒です。
輸入コストも高く、
猛暑の影響で品質が良くなく出荷量が少ないので
全体的に高騰しています。
私が仕入れをする時に、
市場の人と相談するのですが、
葉物野菜に似たゼラニウムは
黄色くなってしまっていて
「やめた方がいい」と言われました。
そのほかにも本当に影響が多いそうです。
3. 切花の生産と輸入状況
花きの国内供給のうち、切り花類の国内生産は(金額ベース)約9割、輸入は約1割です。切り花の輸入割合は数量ベースで約25%で、
特にカーネーション、バラ、キク類の
輸入割合が高いのが特徴です。
輸入の主な相手国は
コロンビア、マレーシア、ケニアなどです。
2022年の切り花輸入量は約12億本と
前年比ほぼ横ばいでしたが、
コロナ禍前より1割弱少ない状況です。
物流費が重く、近場のアジア産から
の切り花輸入が見直されています。
4. 農家の現状と猛暑対策
猛暑は切花農家にとって深刻な影響をもたらします。
特に、花の成長や品質に関しては問題が発生しやすいです。
成長障害:高温環境では、切花用の植物の成長が遅くなり、
花のサイズが小さくなることがあります。
猛暑は植物の水分蒸発を促進し、
十分な水分を吸収できないため、
植物はストレスを感じ、成長が抑制されます。
品質低下:猛暑により、花の色が褪せたり、
茎が弱くなったりすることがあります。
これにより、消費者の手に届く頃には花の見栄えが悪くなり、
商品価値が下がる可能性があります。
病害虫の増加:高温多湿な環境は、
病害虫の発生を促進します。
特にハダニやアブラムシなどの害虫が増加しやすく、
これらの害虫が植物にダメージを与えることで、
切花の品質に影響が出ます。
冷房コストの増加:猛暑により、
ハウス栽培や温室での冷房が必要となり、
エネルギーコストが上昇します。
これは特に小規模な農家にとって負担が大きく、
経営に影響を及ぼすことがあります。
収穫量の減少:猛暑により
植物の生育が妨げられると、
収穫量が減少することがあります。
特に市場に供給するための花の量が減少すると、
価格が上昇する一方で、
消費者への供給が不安定になります。
水の供給問題:猛暑が続くと、
水不足が問題になります。
十分な水やりの仕組みが行えないと、
植物が枯れるリスクが高まります。
特に地域によっては、猛暑に伴う水源不足が深刻な課題となります。
これらの問題に対処するため、切花農家は以下のような対策を講じています。
-
温室の温度管理を徹底し、冷却システムを導入する。
-
日よけや遮光シートを使用して直射日光を避ける。
-
持続可能な灌漑システムを活用し、効率的な水の使用を心がける。
-
花の耐熱性を高める品種改良を進める。
猛暑の影響は、
今後も農家にとって重要な課題となるため、
技術や対策の進展が求められています。
5. 市場への影響
猛暑が切花農家に影響を及ぼすと、
市場にもいくつかの重要な影響が現れます。
価格の上昇:猛暑により生産量が減少すると、
市場に出回る花の供給が不足します。
特に、高温によって花の品質が低下し、
出荷できる花の数が限られるため、
希少な高品質の花に対して価格が上昇することがあります。
消費者は、通常よりも
高額な価格で花を購入することを余儀なくされます。
花の寿命短縮:猛暑の影響で市場に出回る花の品質が低下すると、
流通過程での寿命も短くなりやすくなります。
特に、猛暑に耐えられなかった花は
市場に届いた時点でしおれていたり、
寿命が短い状態にあることがあります。
このため、消費者は購入後すぐに
花が劣化するリスクが高くなります。
輸送コストの増加:猛暑の時期には、
花を運搬する際の温度管理が非常に重要です。
温度が高いと、輸送中に花が劣化しやすいため、
輸送車両の冷房や専用のクーリングシステムが必要になります。
これにより、輸送コストが増加し、
そのコストが花の価格に反映されることがあります。
季節の花の入手困難:季節に応じた花が
市場に出回りにくくなる可能性があります。
例えば、特定の時期に人気のある花が
猛暑で十分に育たなかった場合、
需要があるにもかかわらず市場で
手に入りにくくなることがあります。
これにより、消費者やフローリストが
選べる花の種類が限られてしまう場合があります。
代替品の需要増加:猛暑によって
特定の花の供給が減少した場合、
他の花や代替品の需要が増加します。
フローリストや消費者は、手に入らない花に
代わる花を探すことになります。
この結果、代替品の価格が上昇し、
それに応じて市場全体の価格動向が変わることがあります。
契約の見直しやスケジュールの変更:
フローリストやイベントプランナーは、
特定の花を使用する契約が猛暑による
供給不足の影響を受ける場合、
契約内容の見直しや
納品スケジュールの変更を余儀なくされることがあります。
結婚式やイベントなど、
花の使用が重要なイベントでは特にこの問題が顕著です。
輸入花の増加:国内での切花生産が猛暑の影響で減少した場合、
輸入花の割合が増加することがあります。
輸入花は国内産よりも
品質のばらつきがある場合があり、
また輸入コストが花の価格に反映されるため、
全体の市場価格に影響を与えます。
6. 花屋と顧客の挑戦
9月に入ると、
結婚式シーズンとお彼岸が重なるため、
切花の需要が高まります。
この時期に猛暑の影響が続いていると、
影響はさらに顕著になります。
結婚式での影響
9月から秋にかけては結婚式が多く開催される時期です。
特にこの時期、花はブライダルブーケや
会場装飾のために重要な役割を果たしますが、
猛暑の影響で問題が発生します。
-
価格の高騰:結婚式の会場装飾や
ブライダルブーケに使用される花の需要が高まり、
市場の供給不足が重なると、
価格が通常よりもさらに上昇する可能性があります。特に人気の花(バラ、ユリ、ガーベラなど)は、
価格が大幅に上がることが予想されます。
花嫁やプランナーが予算に苦労する場面も増えるかもしれません。 -
花の種類の選択肢が減少:猛暑で花の生育が悪い場合、
特定の品種が市場に出回らないことがあります。これにより、希望する花が手に入らず、
フローリストが代替の花を提案しなければならない
ケースも増えるでしょう。たとえば、クラシックなバラが不足する場合、
他の季節の花や輸入花で代用せざるを得ないこともあります。 -
品質への影響:猛暑によって花の品質が低下すると、
花嫁やゲストに渡るブーケや装飾が
しおれやすくなる可能性があります。特に屋外での結婚式やガーデンウェディングでは、
花の耐久性が重要ですが、
高温での展示はさらにリスクを高めます。
このため、挙式当日までの
花の保存方法や保管温度に注意が必要です。
お彼岸での影響
9月の中旬にはお彼岸があり、
特に墓参りのために多くの人々が切花を購入します。
伝統的に、菊やリンドウなどの仏花がよく使われますが、
猛暑の影響がこの需要にも影響を及ぼします。
-
仏花の供給不足:菊やリンドウはお彼岸の定番ですが、
猛暑の影響で生産量が減少すると、
供給が追いつかなくなることがあります。これにより、価格が上昇し、
消費者が購入する仏花が限られる場合があります。
また、通常は選ばない代替花を
選ぶ必要が出てくることもあります。 -
品質低下と輸送の問題:お彼岸の花は
長距離輸送されることが多いですが、
猛暑の中では輸送中の温度管理が難しく、
花がしおれてしまうことがよくあります。特に、墓参りに持参した花がすぐにしおれてしまうと、
供養の場面でも困ることになります。 -
需要に応じた価格の変動:お彼岸の時期に需要が一気に高まるため、花の価格がさらに高騰することが予想されます。
特に猛暑で生産量が減少している中で、
お彼岸特需が重なると、
消費者は通常より高額な価格で
仏花を購入することを余儀なくされます。
輸入花の需要拡大
国内の切花生産が猛暑で困難になると、
結婚式やお彼岸向けの需要を満たすために、
輸入花の割合が増加する傾向があります。
輸入花は、国内花よりも品質管理や
流通コストがかかることが多いため、
市場価格にその影響が反映されます。
花屋の視点から見た影響
-
仕入れコストの上昇:猛暑により切花の生産量が減少すると、
花の価格が上昇します。
花屋は市場から仕入れる際に通常より
高額な費用を負担することになりますが、
そのコストを顧客に転嫁するのは難しい場合もあります。
結果として、利益率が低下するリスクがあります。 -
品質管理の難しさ:高温での花の保管やディスプレイが
難しくなることが大きな課題です。猛暑の中で花が早くしおれてしまうため、
冷房設備を強化したり、
湿度管理を徹底したりと、
品質を維持するために追加のコストや努力が必要です。冷蔵庫を増設したり、
冷却システムを導入することもありますが、
それに伴う光熱費も増えることになります。 -
需要と供給のバランスの問題:9月の結婚式シーズンや
お彼岸は、通常、花の需要がピークを迎える時期です。しかし、猛暑による生産減少や品質低下により、
花屋が需要に応じた十分な供給を確保するのが難しくなります。
特に人気の花材
(バラ、カーネーション、ユリなど)が入手困難になれば、
顧客に対する代替案の提案が必要になります。 -
顧客の満足度への影響:猛暑による花の品質低下や品薄状態は、
顧客の満足度に直結します。特に結婚式やお彼岸といった大切な行事に使う花が、
期待どおりの美しさや耐久性を持たない場合、
顧客からのクレームが増える可能性があります。フローリストは、顧客に対して事前に十分な説明を行い、
品質を保つための工夫を提案することが求められます。
結婚式では、特に高級な輸入花を使うことで、
花嫁の希望に応えようとするケースが増えるかもしれません。お彼岸の仏花でも、
輸入花を代用することが考えられますが、
輸入花は国内で使用される仏花とは異なる場合もあり、
消費者の好みとのバランスを取ることが求められます。
まとめ